制服リボン加盟,miumiuサーモンピンク,制服リボン加盟_制服リボンどの年齢で適


2015-01-23 23:07    制服リボン
(もし当局が綴り方連盟を、共産主義者の集まりとの疑いを持ったとしたら……)  自分の捕えられた理由が何となくわかるような気がした。つまり、綴り方連盟の会員でないにも関わらず、その会合に出席し、出席者名簿に名を残している。それを動かぬ証拠として検挙されることもあり得るわけだ。あの後竜太は、連盟とは何の連絡も取っていなかった。だから、二、三日もすれば帰れるかも知れない。が、一旦共産主義者として疑われた以上、事件はどんなふうに展開するかわからない。 (このおれでさえ検挙された以上、坂部先生もいつ捕えられるかわからない)  竜太は、電話というものを、今直ちにこの手に欲しいと思った。 (そうか。あの十一月の事件は、恐ろしい前兆だったのかも知れない)  だが数人しか挙げられなかった。ほとんど新聞にも出なかった。連盟の会員たちも、自分とは関わりのないことと思って、全く安心していたのかも知れない。竜太はそう思った。  竜太は再び布団の中にもぐりこんだ。寒い。ひどく寒い。ふと気がつくと、隣や向かいの房《ぼう》から、大きないびきが聞えていた。こんな寒さの中に、大いびきをかいている人間が、ひどく逞《たくま》しく思われた。 (だけど、おれなんか引っ張って、どうするのだろう) (こんな愛国心の塊を、こんな所にぶちこむなんて、一晩どころか一時間でも無礼だ)  折り紙を約束した愛子の、黒い瞳《ひとみ》が目に浮かんだ。沢本校長の除雪をしている姿、教頭のせかせかと廊下を歩くきびしいうしろ姿、沖島先生の優しい目、そして芳子のふり仰いで笑う明るい笑顔、次々に目に浮かんでは消えた。窓下を行く馬《ば》橇《そり》の鈴の音がリンリンと聞えてきた。 「ああ、馬橇の鈴の音だ」  竜太はその音を聞くと、自分が数日のうちに自由になれるような気持にもなった。少し心が安らいだ。それでも、あれを思いこれを思い、竜太がようやくまどろみ始めたのは、やがて夜も白みかける頃だった。    ちょうどその頃、旭川の坂部先生の家では、坂部先生と冴《さえ》子《こ》先生が布団の中で、ぽつりぽつり話し合っていた。 「どうやらぼくの風邪もすっかり治ったらしい」  坂部先生は片手を伸ばして、冴子先生の髪に優しく手を触れた。 「そう、それはよかったわ。昨夜は、わたしもあなたもぐっすり熟睡したみたい」 「うん、よく眠った。よく眠ると、一日いいことがあるようで……。人間って不思議だね。ほんのちょっとしたことで、いいことがあるように思ったり、悪いことがあるように思ったり、人間って結局は弱いものだね」